Wednesday, June 30, 2010

イギリスとインドのコラボレーション

今年はトライバルファッション、流行ってますね!
インドプリントのマキシドレスやスカートも巷でちらほら見かけます。

EMMA
でも(ロンドンで)良く仕入れるのが、70年代のMADE IN INDIAの薄いインドコットンのドレス。
その中には、イギリス等ヨーロッパの感覚でデザインされてインドで作られたものが結構あります。

それらは、よくある通常のインドドレスと比べると、色や柄がとてもシックで、デザインも洗練されている
のが特徴です。勿論その時代的なモチーフも手伝って個性的。

「ANOKHI」
(アノーキと読みます)というブランドのドレスもその1つ。
このインドのブランドの当時のドレスを見ると、配色こそ鮮やかであっても、どこかシックで、デザインも
他とは違う魅力を持っています。

この
「ANOKHI」、1970年代からあり、現在インドではとてもポピュラーで、拠点も勿論インド(いくつもの支店があります)、オーナーもインド人の方なのですが、奥様がイギリス人なのだとか。
で、その奥様がデザインをされているというので、ナルホド納得でした。

又ここはインドのラジャスターン州の伝統工芸であるハンドブロックプリント(※)で染められた綿やシルクの布を用い、現代風にアレンジした服を早くから作ってきたという「歴史あるテキスタイルブランド」としても知られています。
そのブロックプリントの歴史や伝統・技法を提唱していくことに精力的で、本拠地ジャイプールにミュー ジアムを創ったり、本も出版してきました。

そして、その布や服は70年代イギリスのLIBERTYでも売られるようになり人気を集めました。

LIBERTYはもともと「東洋やアラブのオリエンタリズム・エキゾチズムの追求」をしてきましたし、70年代当時のイギリスなら当然ヒッピー文化の持つ「オリエンタリズムへの憧憬」もあったでしょうから、輸入も盛んだったはず。先に述べた、made in Indiaだけど柄や服のデザインがイギリス(ヨーロッパ)感覚なものも沢山生まれた時期でしょう。

でも何よりはるか歴史を辿っていく時、インドが長い間イギリスの統治下にあり、双方がとても根深い関係にあった事実もはずすことは出来ません。


そんなイギリスとインドのコラボレーション・・・なんだかとても幻想的。
この二つの国間や、アフリカとヨーロッパ・はたまた世界中の国々間が持つ植民地という複雑な歴史や、隣り合った境界線から生み出された文化の交じり合い。
勿論その国ならではの純粋な文化を絶やさないことは大切ですが、この交じり合いの文化こそなんとも不思議に魅力的であったりもします。

これからEMMAもそういうテーマで商品を集められたらいいなと思っています。

そこで
話は本題ですが、EMMAでは今夏、現在デザインされている「ANOKHI」を入れてみました。
古着と比べてみるのもおもしろいのでそちらは後日又記事にするとして・・。

新しい
「ANOKHI」の魅力を紹介しましょう。

先に述べたように、
早くから現代風にアレンジした服を作ってきたブランドなので、シンプルでとても着やすいデザイン。でもどこかにちょっとひねりがあります。
プリントは、色調がシックなものを中心にいくつか選んでみました。

そして、そして、なんといっても一番の魅力はリーズナブルなお値段!・・なのに、縫製や生地はとてもきちんとしていますし、細かいところに手仕事が入っていたりのこだわりもありますよ。

インドコットンやインドシルクはあのインドの強い陽射しもなんのその!長袖でも風を通し、さらっとした肌触り・ザバっと洗ってすぐ乾く。ナルホドと納得します。インドの人って天才!
一度着たらやめられなくなりますよ。これからの暑い時期、オススメです。

それでは順に紹介していきましょう。

※ブロックプリント・・・
天然の染料をつけた手彫りの木版スタンプを一色づつ幾重にも布にプリントして柄にする手法で、すべてが手作業。スタンプは草花やペイズリー等の文様が 多い。

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